【物理】ブラックホール|仕組みをわかりやすく説明|まだ解明されていないその正体は?

みなさんこんにちは、Ysです。

今回は「ブラックホール」です。

なぜ黒いのか、なぜ吸い込まれるのか、本当に存在するのか。

言葉は知っていても実際のところよくわからないですよね。

数式や難しい理論の話は極力しませんが、ニッチな内容になることご容赦ください。

 

ブラックホールとは

光すら脱出できない程の重力をもつ天体です。

重さがあるものには重力が存在します。光にも重力は作用します。

そして重力は重さの中心に近づく程強くなります

もし、とても小さい物体が惑星並みの重さだった場合どうなるでしょうか。

重さの中心と光が存在する場所との距離が短くなります。そして光の速さで脱出できない程の強い重力が発生します。

外側に光が届かない。つまり外から見ると真っ暗ということです。

ちなみに地球が今の重さのまま半径9mmの大きさになると理論上ブラックホールになります。

ニュートンの時代では、「もしこのような惑星が存在したら」というもしも話でした。

※ニュートンは木から落ちるりんごを見て重力の存在を発見した人ですね。

後に天才アインシュタインが相対性理論によりブラックホールの存在を証明します。

 

相対性理論におけるブラックホール

一定の距離以上近づくと光すら抜け出せなくなる。

ではその境界線ギリギリのところでは何が起こっているか。

物体が止まって見えるそうです。

相対性理論では重力が強いところと弱いところで時間の流れが変わります。

※以前のGPSに関する記事(【物理】GPS|自分の位置を知る技術|その仕組みについて)でも触れています。

ブラックホールの近くは重力があまりにも強すぎて、時間がほとんど進んでいないように見える。つまり止まっているように見えるということです。

この境界線を「事象の地平線」と言います。

「なるほど、スッキリ!」と思いたいところですが実はこのブラックホール、実は今もまだ解けていない謎があるのです。

相対性理論によってブラックホールの存在が証明されました。しかし、それと同時に説明できない新たな謎が出てきました。

 

相対性理論の破綻

事象の地平線の内側、つまりブラックホールの内側はどうなっているのでしょうか。

この疑問を解消しようとすると理論が破綻するのです。

※ここからやや厳密性に欠けますが雰囲気が伝わるようわかりやすく説明したいと思います。

ブラックホールの内側ではものすごく強い重力で全ての物体が吸い込まれる。あらゆるものが重力の中心となる点に引きつけられる。

ということはブラックホールの中心に重さが集中します

引きつける強さが強すぎて事象の地平線の内側が全ての重さが中心の一点に集中します。そして密度が無限大になってしまいます。

密度は重さを大きさで割りますよね。重さはとても大きく、大きさは「点」なので限りなくゼロ。よって密度は無限大ということです。

しかし物理法則で無限大は扱えないのです

※数学では無限大という概念はありますし、日常でも物の例えで使うことはあります。でも実際にはそんな数字の概念を超えたようなものを実世界に存在するものに使えないですよね。

ブラックホールの中心を説明できる手段が一切なくなってしまったということになります。だから破綻と言われます。

この破綻を起こすブラックホールの中心点を「重力の特異点」と言います。

ブラックホールの存在を証明した理論がそのブラックホールによって理論の不完全さを指摘されてしまいました。

なんだか切ないですね。

だからといってニュートンの理論やアインシュタインの理論が全て無駄だということではありません。

どれだけ優秀な野球選手もサッカーで活躍できるわけではない。まあ守備範囲が違うというイメージです。

ブラックホールの内側は相対性理論の守備範囲外だったということですね。

アインシュタインですら辿り着けなかったブラックホールの真相を解明するために、現在も多くの研究者が日々研究に励んでいます。

 

ブラックホールの撮影

「史上初めてブラックホールの撮影に成功した」というニュースが2年程前話題になりましたね。 

これは「光がブラックホールの近くを通過し、空間の歪みにより曲げられた結果、地球に届いた。これを観測したことでブラックホールの存在が確認できた」という話です。

「ブラックホールの周辺で曲げられた光を観測すればそこから逆算してどこにどんな大きさのブラックホールが存在するか確かめることができる。」

すごい発想ですよね。

最後に

いかがでしたでしょうか。

ニッチすぎて興味持てなかった方、すみません。

宇宙やブラックホール、重力の理論は個人的に大好きなテーマです。

これまでの多くの天才達が明らかにできていない、でも知りたい、明らかにしたいとう思いで一歩ずつ進んでいく。そんな探究心と情熱の歴史にロマンがあって良いなと思っています。

これからもブラックホールや宇宙に関するニュースが必ず出てきます。

その時に「なんかよくわからん」から少しでも関心を持って聞けると良いですよね。

これからもなるべく実生活につながるようなテーマを取り上げつつ、時々こういった内容も書いていきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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